以前、テーブルをオーダーしていただいたお客様からオーダーいただきました。
今回はちょっとしたものを入れておける8角形のカゴを作って欲しいとの依頼で、木目を生かしつつ色をつけて風合いのある感じにしたいとのこと。
ペンキ着色のエイジングはしたことがあったのですが、ステイン着色でのエイジングは自信がなかったので、まずはカラーサンプルから作りました。
お客様の好みの色をベースにサンプルを作り、その中から好きな色を選んでいただき、それらを組み合わせ全体を配色しました。
8角形に木を組むのも初めてだったので、刃の角度の調整も含めて一度合板で練習して組んでみてから、本番の無垢材を加工しました。
板同士の接着も、普通は接着剤のみで済ますことが多いようですが、ビスケットジョイントを入れ、強度をあげてあります。
サイズの小さい物ながら、いろいろと準備の大変なカゴ作りとなりました。
ただ、初めて作る形というのは、制作工程すべてが勉強になりますし、作り手としては楽しいですよね。時間がかかりすぎてしまって、利益にならないので、売り手としてはあまり褒められた事ではないのですが。
私のように作り手と売り手を一人でやっていると、その両方の立場の葛藤がいつも悩みの種です。
作り手としては新しい事に挑戦し経験を積んでどんどん自分の腕を上げていきたい、売り手としては利益率が高く、見通しのたつ仕事のみをやり続けろ、と。
結局のところ、うまくバランスをとりながらやっていくしかないのでしょう。
だがしかし、物作りは奥が深くその底が知れず、そしてお金も足りない。。
最後は妙な愚痴になってしまいましたが、そんな事を思ったカゴ作りでした。
w30.5cm × h38cm × d30.5cm
¥40,000
クリ