以前から何度かご注文いただいているお客様からのご依頼でした。
大きな1枚板が手に入ったから、それで家具を作ってくれないか?とのこと。
家具の詳細を詰める前に、まず大きな板が送られてきました。
長さ4メートル、幅2メートルの立派な1枚板でした。
調べてみると、どうやら台湾のヒノキらしい。私は小さい頃台湾に住んでいたので、なんだか親近感を覚えました。
カットしてみると、ヒノキの芳醇な匂いがパーッと広がりました。
日本のヒノキよりも、油分が多く匂いが強い気がします。
台湾ヒノキは、今では伐採禁止となっている貴重な木材で、首里城の材料としても使われているそうです。
さて、必要な家具は、AVボードと娘さんの本棚の2点とのこと。
希望の家具の寸法や、仕様をヒアリングして、デザイン設計に入ります。
今回は材料が貴重な限られたもののため、木材の割り付けには気を使って、足りなくならないよう計画的に木取りしました。
こちらから何点かアイデアを提案し、AVボードをサイドボードとAVラックの2点に分けることに。形は、お任せになりました。
今回のデザインのテーマは、柔らかいモダン。
今までのお客様にお作りしたものは、どれも丸みのある家具でした。
なので、今回も丸みをつけたのですが、ダイニングに置くとのことで、ある程度の緊張感も持たせたかった。
丸みがあって、かつモダンな形を目指しました。
結局3点の家具を大きな1枚板から作ったのだけど、このサイドボードが一番手間をかけて作ったものです。
内部も背板以外は台湾ヒノキの無垢材で、贅沢な作りになっています。
厚みが50mmある天板と、木目のつながった扉。引き出しは2杯つけました。
取手も台湾ヒノキの削り出しです。
予算の関係で、引出しや扉は省いて大丈夫とお客様から言われたのですが、せっかく注文いただいたので、なるべく妥協せず、サービスで作らせていただきました。
w180cm × h50cm × d45cm
¥280,000
台湾ヒノキ