風景な家具。 日常の風景となる家具。そんな家具を作りたいなあと思っています。 今まで、新しい家具を作ったり、家具をリメイクしたりしてきました。 振り返ってみると、リメイクした家具のほうが、生活に馴染むのが早い気がします。 ペットは飼い主に似るって言いますけど、家具にも言えるのかもしれません。分子レベルで何か絡み合ってるとか。使い手が溶けて木に染み込んでるんですかね。
桐箪笥のリメイク
/ 01思い出のある大切な箪笥だけど、だいぶ傷んでしまっている、家の雰囲気に合わない、置く場所がないなどありましたら、リメイクをご検討してみてはいかがでしょう。
そもそも、桐たんすは代々受け継いで使えるように作られています。鉋でそのまま削れるように卯木(木釘)を使っていたり、何度も鉋で削れるように正面に貼る柾目の板に厚みがあったり、です。
そんな家具は、今時珍しいと思いますが、桐箪笥の世界ではリメイクするのは当たり前で、昔からその営みはありました。
削り直しと言われる作業です。灰色に経年変化した木肌を、鉋で削って塗装し直して綺麗にしてまた使ってたんですね。
その削り直しをするついでに、傷んだ部分や割れた部分も修理しますので、一石二鳥。
長いこと使い続けられるというわけです。
脚をつけて北欧風に
天板を補強してAVボードに
ガラスを入れて飾り棚に
サイズを変えてクローゼットに
娘が嫁に行くとか、そういった節目節目に、箪笥を削り直しに出して新品同様にしてから娘にプレゼントする。桐箪笥が生活に溶け込み、こういった文化にまで発展する。桐箪笥ってすごいなと思います。
そんな桐箪笥には、物語がたくさんあります。火事で家は焼けたけど、桐箪笥だけ残っていたとか、娘が産まれたら庭に桐を植えて、嫁に行く頃にはその桐で箪笥を作って嫁入り道具にしたとか。
長く使われてきた家具には、そういった物語もついて回るものなんですね。
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座卓のリメイク
/ 02座卓は重たいし大きいし、床に座る生活から遠のいた人にとっては、扱いに困る家具だと思います。
とはいえ、座卓は安いものではないですから、そう簡単に捨てることができません。その結果、家の片隅に押しやられたりしている。
でも、家具の材料としてみると、座卓はとても良いのです。高級なだけあって、使われている材料が木工家にとってはヨダレが出るようなものです。私にとっては磨けば光る宝の原石に見えてしまいます。
立派なダイニングテーブルが欲しければ、私はボロボロの安い中古の座卓を買って、それをダイニングテーブルにします。実際に私が使っているテーブルも座卓をリメイクしたものです。
装飾を省いてモダンに
塗装を落として素材感を出す
脚を作って雰囲気を変える
分割して2つの机に
中国風の装飾が入った座卓があります。私にとっては、座卓といえばそのイメージなのですが、なんで中国風なのかずっと疑問でした。
このデザインは、煎茶の影響だそうです。茶道といったら抹茶を指すことがほとんどですが、煎茶の茶道もあって、それが明治の頃に流行ったそうなんです。その頃の文化人は、中国趣味を良しとする風潮があって、煎茶の茶室は中国風のインテリアになっています。
その時に使われていたテーブルが座卓の起源なんですって。
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仏壇のリメイク
/ 03私の場合は、置く場所がない仏壇を小さくしてほしいというご依頼が多いです。また、同時に、リビングに置けるようにシンプルな見た目にしたいというご希望があります。
病室に置きたいから、家の仏壇を小さくしてほしいといったご依頼もありました。
仏壇も座卓と同じ唐木を材料に作られています。ただ、本体の箱の方は合板なのが多く、唐木に似せて塗装されています。
なので、箱の方は新たに木の無垢材で作り直して、それに仏壇の中身を移すといったリメイクが私のスタイルです。
大きな仏壇を小さく
部屋に合わせてシンプルに
塗装を剥がして素材感を
長年の汚れを落としてサッパリ
仏壇は作りが細かく、部材が多いので、リメイクするのもなかなか大変です。特に4枚の折れ戸がとても難しい。
桐箪笥も座卓もそうですが、こういった家具を作っている職人さんたちはすごいなあと感動してしまいます。
職人なら負けてられないと思うべきなのでしょうけど、私の性格ではつい感心してしまいます。
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家具の寸法直し
/ 04家具は生活の道具です。
そして、生活の変化に伴って、必要な家具も変わってきます。
でも家具を生活に合わせて変えていくのは、一苦労です。無数にある家具ブランドの中から家に合うのを探さないといけないし、それなりに値段もするし、家具を捨てるのにも手間がかかる。
そんな時は、今持っている家具の寸法を変えて、使い続けるというのも手だと思います。今まで使っていた家具だから、自分の生活にも馴染みやすい。
椅子の脚をカット
テーブルを2つに分割
婚礼箪笥を小さい収納に
テーブルの天板を延長
私がお客さんから聞いてきた話では、大きな洋服箪笥をどうしようか迷っている方が多いです。クローゼットがあってもう箪笥は必要ないんだけど、親が買ってくれたものだし、動かすのも大変だから。
婚礼箪笥は、扉は無垢材が使われていますが、本体は合板のため、リメイクにも不向きです。
それでもなんとかなるのが、木の良いところ。
やり方は色々あるので、ご相談ください。
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家具の修理
/ 05私が心の中で師匠と呼んでいる桐箪笥職人さん。
彼の工房には、近所に住む人たちが、家具のことで困ると相談しによく来ていました。そこで生まれ育った人なので、知り合いが多いということもあるのですが、私の理想像です。
地域に根差して、近隣の人たちが家具の相談にくる、そんな存在になりたいなと思います。
昔は街に一つは箪笥屋さんがあって、そこが地域の人たちの家具の面倒を見ていたそうです。今ではどんどん廃業してしまって、見かけなくなってしまいました。
修理仕事自体が私は好きです。
家具を作りたいと思うなら、修理から始めると良いと思います。家具の構造の勉強にすごくなります。
あまり、このホームページには載せていませんが、私の仕事の半分ぐらいは修理仕事をしています。
ぐらつく椅子を締め直し
剥がれた塗装の塗り直し
古くなった家具の補修
折れた部材の作り直し
師匠のとこに遊びに行くと、道に座りこんで包丁を研いでました。
なんで包丁研いでるんすか?と聞くと、近所のおばちゃんがどうせ包丁も研げるでしょって持ってくるのよ、と苦笑しながら言っていました。
面倒臭がりながらも、苦笑しながらやってあげてる師匠の姿、あのシーンが心に残っています。
そんな師匠のところには、店で余ったからとおにぎりをたくさん持ってきたり、食べ物がたくさん集まってきます。そんなおにぎりを、師匠は貧乏な僕にくれるのでした。
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オーダーメイド
/ 06私はデザインも好きなことの一つです。
あれこれ考えるのが好きで、どんな家具を作ろうか考えていると、あっという間に時間が経ってしまいます。
その時間の分、代金に乗せられたら良いのですけど、大体はそんなうまくいきません。終わってみたら、デザイン料は二束三文に終わることが多いです。
もっとスピードをつけて、バシバシ決めていければ良いのですけど、好きなだけについ考えてしまう。
なので、あまりオーダーメイドの仕事は、積極的にアピールはしていません。それでも依頼があれば、やりますけどね。(笑)
素材感のある壁面収納
古材を使ったテーブル
呆れるくらいシンプルな家具
他に売っていない変な家具
そういえば、古材を使って作ってほしいという依頼は、断られることが多いそうです。古材は、色々あって古材な訳で、釘が埋まっていたり、石を噛んでいたりします。
そういった硬いものに気付かずに、そのまま刃物のついた機械で加工してしまうと、すぐに刃物がダメになります。
刃物も安くないですから、みんなそれを嫌がるみたいです。
私はむしろ古材が好きですから、やりますけどね。(笑)
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リメイク注文の流れ
/ 07Order Remake Flow
STEP.01 まずはご相談
STEP.02 ご希望をもとにプランニング
STEP.03 ご検討後、正式に発注
STEP.04 完成したら納品
01
まずはご相談
Contactページから問い合わせフォームにて連絡いただくか、メールにてご連絡ください。
リメイクする家具の写真や、リメイク後のイメージ、予算、サイズなど、判る範囲でお教えください。
可能でしたら直接お会いして、打ち合わせさせていただけると、イメージも伝わりやすくて良いかと思います。
また私自身もお客様の顔を想像しながら作れますので、より制作に身が入ります。
02
ご希望をもとにプランニング
ご希望をもとにどんなリメイクになるのか内容を検討いたします。
私の方でリメイク後の図面を制作します。
金具や塗装については、いくつかのオプションの中から選んでいただきます。ご確認、ご検討いただき、修正点などあれば図面のほうを修正します。
ある程度プランが固まりましたらお見積りいたします。
03
ご検討後、正式に発注
プランとお見積りをご検討ください。
納得いただけたら、正式発注とし、納期の方を調整させていただきます。
必要な材料や金具を発注して、制作に入ります。
制作の節目、節目に途中経過などをご報告させていただきます。また、製作中にはやっぱりこうした方が良いのでは?ということが出てきたりします。
そういったことを聞いたりするかもしれません。
04
完成したら、納品
完成しましたら納品日を調整して納品いたします。
完成しましたら、納品に伺います。もしくは、郵送させていただきます。
家の方に設置して、ご確認いただき、問題なければ請求させてください。
完成後、1年ぐらいはその家具の面倒を無償で見させていただいています。何か不具合がありましたら調整いたします。