2022, AV rack
AVラック
size
w50cm × h90cm × d45cm
price
¥150,000
Material
台湾ヒノキ
可愛さとモダンさの共存
台湾ヒノキの大きな1枚板から作った3つ目の家具です。AV機器を収納するためのタワー型のAVラックを作りました。構造やデザインは本棚と同じですが、本棚よりも少し奥行きがあります。
サイドボードの横に置かれる家具なので、その連続性にも気を使いました。
棚にはデッキを2台設置できて、扉付きの収納部にはルーターなどの小さな機器を収納します。
サイドボードに置かれるテレビへの配線のため、側板は壁との間に隙間ができるようにしました。
また、一番下のスペースは、掃除ロボットの基地になるため、その分の幅と高さを設けてあります。
idea
この展示は、ガイドさんがその場でプランクトンをスライドガラスに垂らし、顕微鏡にセットします。リアルタイムに動くプランクトンを見ることができる展示なのです。
なので、ガイドさんがスライドガラスをセットできるように、顕微鏡カバーには扉が必要です。スタッフの方からイメージの説明があった時は、アクリル板で囲った立方体でした。
木で四角形の枠を作って、中板にアクリルをはめ込む感じです。
challenge
ただ、それだと、無骨というか、木の枠が見る人の視線を遮るし、見た目も堅苦しい。そこで思いついたのが、アクリルパイプを使った円形のカバーです。
引き戸にすれば、扉に金具をつける必要もなくなるし、視線を邪魔しないスッキリしたカバーになるのではと、提案しました。
material
提案が通り、円形のカバーを作ることになったのですが、言うは易しで、作るのは大変でした。NCがあれば楽にできるんでしょうけど、私にはそんな設備はない。
円形に溝を掘るためのガイドを何種類も作って、加工するための治具を作ってと、カバーの上下の枠を作るのにだいぶ時間がかかりました。
お客様にも気に入って頂けたようで、実際に家に設置してみたら、芸術的に物が収まってありがとうございますとお言葉をいただきました。
台湾ヒノキは初めて扱ったので、その性質を掴むとこから始まり、新しい形への挑戦など、大変なところもたくさんあった家具作りでしたが、思い通りの家具を作れてとても達成感のある仕事でした。