2017, remake
仏壇のリメイク
size
w57cm × h125cm × d45cm
price
¥200,000
Material
紫檀、黒檀、サクラ
仏壇という家具
紫檀の座卓をリメイクしたダイニングテーブルを見て気に入って頂き、同じような感じで仏壇をリメイクできないかとお問い合わせいただきました。
買い替えも検討されていたとのことで、痛みの大きい部分もあったり、思ったより無垢材が少なくてリメイクするには材料が足らなかったので、仏壇を載せるテーブル部分は新たな材料でやることにしました。
木の無垢材の良さは、なんといってもこの再利用が出来ることだと思います。
古くなった家具で使い物にならないと思っても、それはだいたい塗装が剥げているか、接着剤が劣化してゆるくなっているだけで、板自体は生きています。
idea
メールで何度かやり取りした後、お客様のご自宅に伺い、実物を見ながら打ち合わせしました。
サイズを小さくしてシンプルに、伝統的な形のままではなく飾り棚タイプにリメイクすることに。
リメイクした仏壇は上の仏壇部分と下のテーブル部分とに分かれていて、背の留め具を外すと、下は引出し付きのサイドテーブルとして使えます。
challenge
苦労したのは、4枚折れ戸の扉部分です。
アクセントにメープルを枠の内側に貼付けたのですが、これをするために、扉部分は全部バラす必要がありました。
全部バラしてから、メープルを貼り、曲面に削り、各部材の寸法も直して、組み立て直しました。
material
なるべく元の材料を使いたかったので、無垢材の部分をかき集めて、接ぎ直し必要な寸法の板を作っていきました。
下側のテーブル部分は、天板と脚は新しいサクラ材を使いましたが、引出しの前板、中の箱は元の材料を使っています。
全体的に手道具を使った細かい作業が多く、かなり時間がかかってしまい、お客様にはお待たせしてしまいました。
完成品を納品に伺うと、とても喜んでいただき、ほっと安心したのを覚えています。
私としても好きなリメイクの仕事ができて嬉しかったです。
レトロモダンというのでしょうか、モダンなのにどこか懐かしい、和家具の要素もありながら洋家具の要素もある、私の目指す境界を自由に行き来する家具を作る事が出来て、心の中でガッツポーズでした。