2020, bench
黒いベンチ
size
w130cm × h42cm × d38cm
price
¥120,000
Material
アッシュ、鉄
真っ黒くろすけ出ておいで
AVボードとダイニングテーブルを以前お作りしたお客様から再びオーダーがありました。
今回はダイニングテーブルに合わせたベンチをお作りしました。
構造や作り方はダイニングテーブルと同じなので、全体のサイズだけご希望を伺い図面を起こし、制作に入りました。材料や塗装はテーブルと同じで、アッシュの黒色ウレタン塗装になります。
人が座るベンチなので強度としてはテーブルよりも持たせたく、内部に鉄の補強を入れたり、内部の芯を密にしたりと、強度面では一工夫して作りました。
idea
最終的には、写真のようになりました。
3つを横並びにした写真はないですが、実際は3つを横に並べ、天板の上にはガラス板を設置して天板の補強としました。
背の低いユニットには脚を付け、高さを揃えました。
この脚は、以前私が作った桐たんすの下駄箱と同じ形で、お客様がその形を気に入ってくださり、ご指定くださったものです。
coating
また、特徴的なのは、無塗装で仕上げたことです。
一般的な桐たんすの仕上げはとの粉を塗るのですが、桐の素材感をそのまま活かすことになりました。
material
今回は金具も特徴の1つで、金具自体は元々ついていたものは痛みが激しく、新しく購入することにしました。
どんな金具が良いか、カタログを見つつお客様も悩まれたようで、色々と検討した結果、主張のある太めの金具をつけることになりました。
少し大きめの黒い金具が、この3連チェストの良いアクセントになっていると思います。
合板で芯材をサンドイッチした中空構造なので、出来上がってしまうと内部の様子はまったくわからないのですが、つい心配になって丈夫に作りすぎてしまいます。
工場のラインで大量に作るような場合は、こういう内部に使う材料は限界まで節約するのでしょうけど、私が作るような一点物の場合、材料費としては大して変わりません。
ただ、頑丈にすればするほど、重くなってしまいます。
家具の用途によって必要な丈夫さは変わります。それをうまく見極め、構造や材料を適切にできるバランス感覚を身につけないとなと思った仕事でした。
お客様にも素晴らしいとおっしゃっていただき、良かったです。