立て続けに座卓リメイクのお仕事をさせていただきました。
こちらのお客様も座卓をリメイクしたいと問い合わせをいただき、まずは写真を送っていただき、こちらからデザインとお見積もりを提案させていただきました。
写真を拝見した時から立派な座卓だなと思っていたのですが、実際に届いてみると写真以上に立派な座卓でした。
脚の太さもさることながら、天板も厚い一枚板。
あまりに重たいので、一人では作業場に運び込めず、友達に手伝ってもらって作業場に入れました。
さて、実際に加工の作業を始めてみると、この天板は松だということがわかりました。
お客様からはケヤキではないかと聞いていたので、おやっと思ったのですが、見た目も匂いも間違いなく松です。
しかし、松にしては、この重さはなんだろうと不思議でした。重すぎる。
気になったので調べてみると、これは肥松(こえまつ)ではないかという結論に。
肥松とはヤニ松とも呼ばれ、樹齢300年以上の松材の中心部のことを言うそうで、多くのヤニを含み赤みを帯びています。
ヤニを大量に含むので、これだけ重くなるのだなと納得。
お客様にこの話をしてみると、材木屋だったお父様が作った座卓だそうで、当時かなり高価なものだと自慢されたとおっしゃっていました。
なるほど、材木屋のこだわりの逸品、私なんかがと恐縮しつつ、加工を頑張りました。
加工自体は、大変でした。
これだけヤニが多いと、刃物はすぐに切れなくなり、サンドペーパーもすぐに目詰まりしてしまいます。刃物を何度も掃除しながら、ペーパーを大量に消費し、ジリジリと加工していきます。
脚の形が特徴的ですが、お客様と何度も相談しながら決めたものです。
天板がかなりの重さなので、ダイニングテーブルにした場合でも、脚がその重さに負けないよう丈夫な作りとしました。
脚は取り外し可能で自立する形なので、重たい天板でも設置やバラしがそこまで大変ではないと思います。
w170cm × h72cm × d880cm
¥250,000
松